オッチャン鉄ちゃんの足のむくままタイトル
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旅めぐり脱線百話:Sp-023a列車

デザイン事務所・寺田屋
その1

no.038●14.03.25
メイン038写真
  ◎天満橋のあたりでは、たくさんの船が大川を行きかう。(京阪電鉄 本線・天満橋付近)

 京阪天満橋駅を発車した電車は、まもなく大川を渡る。

 この川は、天神祭の舟渡御で有名であるが、その大川を渡りきったところに学問の神様、菅原道真公を祀る名高い天満の天神さんがあった。
 終日、参拝客でおおいに賑わう神様であるが、境内から一歩、脇道を入ると、そこはブッポッポ、ブッポッポと鳩の鳴き声が聞こえる、のどかで静かな住宅街であった。

 今朝も明るい春の陽が、鉄筋5階建てのモダンなマンション「伏見DX」をサンサンと照らしていた。この建物の3階にはデザイン業界の老舗会社「寺田屋本店」があった。ただし支店はない。
 この社名からも察しがつくように社長の近藤 勇三は、あの幕末の京の都に名をはせた新選組の熱狂的大ファン、いや、ファンの領域をはるかに超えた、超フェチと云うべき存在であった。

 彼のデザイン事務所の巨大な本棚には、本業にかかわるデザイン書が、わずか数冊のみ片隅に置かれただけで、それ以外は全て新選組に関する膨大な資料、書籍が収納されていた。
 そのうえ、仕事場の奥にドッカとしつらえた床の間には、「誠」と達筆で書かれた掛軸が威風堂々と掛かっており、その下の鹿の角でできた刀架には新選組の局長、近藤 勇の愛刀である、かの有名な名刀'虎鉄'のバッタもん、'子虎'がドドンと鎮座していた。

 さらに念をいれた事には、着用の濃紺スーツの上着の背中にも、やはり「誠」の一文字が金色の刺繍で縫い込まれていた。
 もしも、万が一、今夜にでも、怪しいコソ泥などが侵入しようものなら、血に飢えたこの愛刀'子虎'が黙ってはいなかった。と云うか、むしろ近藤はそういう変事を内心願っているフシすらあった。

 昨夜はひさびさに「寺田屋本店」のメインクライアントである、国内最大手の広告代理店、電博堂の'スーパー・デラックス・エクゼクティブ・シニア・ディレクター・アシスタント・Gカップ'という超長ったらしい肩書きを持つ巨乳美人ディレクターの四条通カオルと、松上電器の新製品「電動アンマ機・イカセテ」のテレビCMの打ち合わせがあった。
 延々6時間にも渡る超ロングランのダベリがあり、本チャンの会議はわずか15分で終わった、その帰り道の事であった。

 いつものごとく、近藤のオール接待費持ちで二人は北新地の高級バー'ハメハメテ大王'で、夕方5時から深夜1時半まで大酒ガブ飲みのあげく、さらにカオルの命令で堂島ホテルのほの暗いラウンジの、大きな柱の陰のまっ暗い席でハシゴ酒をカマシテいた。すると、カオルはいつものドスのきいた声で、
「おい、寺田屋。今夜は朝まで生オ〇コ×25連発だ!
……充分わかっているだろうが、空砲は決して許さんからなッ!!」
と云うなり、胸元のガバッと大きく開いたピンクのワンピースの内側に艶めかしく息づく、まっ白い超巨大乳房を、片手で'グワッシ!'とつかみ出すや、もう片方の手で寺田屋のギラギラと脂ぎったゴツゴツしい顔面を、その巨大な胸にズスッと引き寄せ、ググググ~ッと思いっきり力強く押しつけた。
「どやっ!このチチの具合!めっちゃ、ええ気持やろっ!!」
「うううっ、く、くっ苦しいけどモノスゴーっ、気持ちええええ……っ」

 窓のカーテンに、薄明るい夜明けの光明がさす頃、堂島ホテル802号室のダブルベッドに於いて、近藤 勇三はたて続け25連発の大役を終え、そして果てた。(続く)

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◎近代的なビル街を背景に、普通列車が大川をわたる。(京阪電鉄 本線・天満橋付近)

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◎冬の大川端から、鉄橋を渡る列車を望む。(京阪電鉄 本線・天満橋付近)

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◎大阪天満宮の境内は、連日たくさんのお参りの人達で賑わう。

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◎大阪天満宮の南門。

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◎天満宮の脇に、ひっそりと佇む'星合の池'。

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◎天満宮のすぐ近くには、寄席の'繁昌亭'がある。

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◎天神橋商店街には、オッチャンご贔屓の'ドトールコーヒー'もある。

◎(2005.01.29~2014.02.23撮影、Cr/2012.12.17)                        
※この物話はフィクションであり、使用した写真の建築物、施設、人物等には一切関係ありません。



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