オッチャン鉄ちゃんの足のむくままタイトル
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旅めぐり脱線百話:W-020e列車

肛門科へ行こう
その5

no.032●13.12.31
メイン032写真
 ◎街の灯りに吸い込まれるように、走り去る列車。(梅田~中津)

 看護婦のアリサはベッドの横に付いているボタンを押した。ウイーンと音がすると部屋中のすべての窓のブラインドが閉まった。
「じゃあ、お熱を測りましょうね。はい。お口を開けて、あ~ん…」
まるで小さな子供をあやすようにスラリと細いひざを折って、ニッコリと愛くるしい笑顔を好村の顔に近づけると、好村の口にやさしく体温計をさし入れた。
 ふと微かに新緑の甘い匂いが好村の鼻をかすめた。
アリサのつけているコロンの匂いだ。
(う~ん、なんて爽やかな匂いなんだろう)
うっとりと目をとじ、くんくんと鼻をならしながら好村は顔を前に突きだした。
 目をあけた好村のすぐ眼前に見えたのは、大きく肌けたピンクのブラウスの襟元に、ギュッといかにも窮屈そうにつめ込まれた、白い豊かな二つの肉の盛り上がりだった。
(おおっ、なかなか凄いバストじゃないか!)好村の鼻息は荒くなり、急きょ股間の肉棒にむけ大量の熱い血が全身から注ぎこまれた。
「では、好村さん、血圧を測ります。深呼吸をして腕をだしてください」
アリサはてきぱきと血圧計をセットし、雪のような白い華奢な手で好村の腕に聴診器をあてた。
「まあ大変!かなり血圧が上がってますわ」
アリサは愛くるしい顔に似合わない大胆さで、直径5センチほどもあるド太い注射器をたて続けに3本も好村の腕にブチ込んだ。

 フッと好村は目眩を感じた。
やがて目に前のアリサの顔がゆらゆらと揺らぎ始めた。
静かにドアが開きハイヒールの音がコツコツと病室に響いた。部屋の中に、微かな麝香の匂いがながれた。
「ああ、この匂いは…春奈先生だ」

 視野のかすみ始めた好村の目に見えた先生の姿は、昔、SM雑誌で見たほとんど裸体に近いエロチックな格好だった。
 長身のグラマラスなバディーの、そのこぼれ落ちそうな巨大な乳房をかろうじて支える黒のレースのブラジャーと、肉の塊のような臀部の正面に申しわけ程度に張りついた三角形の黒いショーツ。必死の決意でしがみつくように貼りついた黒いガーターと網タイツ。
 おまけに東急ハンズで売っているような変装セットの少年ジェット風の紙でできたサングラスまでかけている。
 それに手には金のモールで縁どられた宝石箱のような赤い縦長の箱まで持って…。
「先生、どうしたんですか?今から手品ショーでも始まるんですか…」
そう言ったとたん、突然、好村の視界は部屋もろともクルクルと回りだした。そして好村は闇の底へと深い深い眠りに落ちていった。(続く)

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◎夜の闇に浮かびあがる高層ビル。(梅田~中津)

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◎列車の光跡が夕闇の淀川鉄橋に浮かぶ。(梅田〜中津)

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◎対岸の十三の街に訪れる夕闇。北摂の山並みがシルエットで見える。(中津〜十三)

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◎夕闇に浮かびあがる、古風な造りの病院。
(梅田〜中津)

◎阪急電鉄・京都本線(2009.02.14~2013.10.06撮影、Cr/2008.11.20)                        
※この物話はフィクションであり、
使用した写真の建築物、施設等には一切関係ありません。



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