オッチャン鉄ちゃんの足のむくままタイトル
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旅めぐり脱線百話:Sp-011列車
春なのに

no.011●13.03.12
メイン011写真
  ◎桜の花びらと線路(笠置付近)


 春は涙の季節である。愛しいわが子が小学校に入学したと云っては泣き、中学、高校、大学に入学したと云っては泣き、はたまた卒業だと云ってはまた泣き、よくぞ立派な社会人に成長したと喜び、感動しては泣きくずれるのである。
 そして、その傍らには何故か必ず「桜」が華やかに咲き誇り、そして必ずハラハラと散りゆく。「桜」と「涙」は常にセットで登場するのである。

 ご覧頂いているのはJR関西本線の桜の名所「笠置駅」に近い、カラフルな春色に色付いた山々を背景にした美しくカーブを描く線路上に、柔らかく吹く春風がみごとな花吹雪を舞い散らす光景である。この写真を見ていただく時にも当然、「涙」もセットで流していただか無くてはならない。

 鎌倉初期の歌人として有名な'西行法師'の 「願はくは 花の下にて 春しなむ そのきさらぎの 望月のころ」という有名な歌がある。
 人たるもの生まれ来たからにはトーゼン死ななければ為らない。散りゆく桜にモノの哀れを感じ、西行は死期を春と決めみずからリクエストしているのである。エライ!さすが無常観の極致である。

 だが、それでは少し寂しすぎるのでは、とオッチャンは思うのである。かの中島みゆき作詞・作曲の'春なのに'という名曲がある。
 あどけない表情にアンバランスなグラマラスな肢体がオッチャンの脳の官能腺を激しく刺激する、あの柏原芳恵嬢が歌う卒業をテーマにした曲である。
 ♪春なのに お別れですか? 春なのに…、
 「桜」「喜び」「涙」の次は「別れ」である。春は忙しいのである。

 そして曲はこう続く…。
 心を寄せていたクラスメイトからもらったボタンを青い空に投げ、涙を拭きはらい新しい未来に向かう…。
 そのたくましい行動がオッチャンの目には眩しいのである。遠い昔になくした懐かしい思いに胸がつまるのである。


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列車待ちの乗客(笠置駅)

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ディーゼルカーと桜(笠置付近)

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急行「かすが」(笠置~加茂)

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ディーゼルカーと桜(笠置駅)

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笠置駅ホームより(笠置駅)

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笠置駅構内

  ◎JR関西本線(2004.04.04~11撮影、Cr/2008.09.12)


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