オッチャン鉄ちゃんの足のむくままタイトル
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旅めぐり脱線百話:W-009列車
グヤジィ近江鉄道

no.009●13.02.12
メイン009写真
  ◎近江鉄道・八日市線 新八日市駅


 雪はシンシンと降っていた。

 嘗て、ここ「新八日市駅」は、近江鉄道八日市線の前身である湖南鉄道の本社建物のその一角であった。
 古い待合室には、開け放たれた出入口や改札口から、真冬の寒気がどんどんと入ってきた。カメラを持つ手もあまりの寒さに、かじかんだままである。寒さに耐えながらもう30分以上も待っただろうか。ふと、かすかな列車の音が耳にとどき、徐々に大きくなるその音とともに、ようやくホームに停車した列車には、屋根にも窓にもまっ白い雪がつもっていた。
 ドアが開くと数人の乗客が降りてきた。ふりしきる雪のかけらが改札口に向かう人たちにハラハラと降りかかる。       

 オッチャン好みの太めの美少女が降りてくる。
赤いマフラーに白い手袋。タータンチェックの短いスカートから、ガバッとはみ出た肉づきのよい、色白の長い脚も寒そうに、ブレザーの中の真白い清楚なブラウスの、許せないほど異常に盛りあがった二つ並んだふくらみが、歩くたびに揺れる。

 そして迎えにきた彼氏と固く抱きあい去っていく様を見送るとき、なつかしい青春の思い出と、狂わんばかりの羨ましさのあまりオッチャンは強く拳をにぎりしめ、一人雪空にむかって、ただ、むなしく叫ぶのであった。
 「グッ、グヤジィ~~~!」

  近江鉄道八日市線は、湖南鉄道として大正2年、八日市~近江八幡間が開通。その後、昭和19年、近江鉄道と合併し今日にいたっている。この建物は湖南鉄道の本社社屋および始発駅として建設された。


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◎近江鉄道・八日市線 新八日市駅外観

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◎近江鉄道・八日市線 新八日市駅部分

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のどかな小春日和には駅のベンチで猫さんたちが「ゴロ、ニャーン」と寝そべる。
◎近江鉄道・八日市線 新八日市駅

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東北の寒村を思わせる雪景色が、朽ちた窓枠を通して広がる。
◎新八日市駅駅舎の窓からの雪景色

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◎新八日市駅 駅舎側面と列車

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◎新八日市駅改札口より雪のホームをみる

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◎新八日市駅 窓辺でジャレる猫

  ◎近江鉄道・八日市線 新八日市駅(2004.01.12、2006.01.08撮影、Cr/2008.06.20)


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