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第二話タイトル
あのう、ちょっとごめんあそばせ。

はい、なにか?

宅のかずおが、
あなたを一目見て気に入ったと
もうしておりますのよ。
あなたいまお付き合いされてる男性はいらして?

え?いえ、とくにいませんけど…
息子さんのお話ですよね?

宅のかずおは、とーってもシャイざますの。
がんばって司法試験に合格しましたのよ。
スポーツはテニスをやるざます。車は…

ちょ、ちょっと待ってください。
急に言われても私、
息子さんのことを知りません。

だから、今説明してるざますの、ほほほ。
かずおちゃんはシャイざますから。
条件は悪くないと思うざますけど。いい子よー 。
あなたの希望は?

そう言われても…、
第一、息子さんは今どちらですか?

ああ、あの子はシャイざますから…
かずお!かずおちゃん!いらっしゃい!
あの子ったらあんなとこに隠れて!
かずおちゃん!

宅の自慢の息子、かずおよ。
ほらっ、挨拶なさい、ママが声かけてあげたわよ。

…ママ…ぼそぼそ…

えっ、趣味は何か聞いてみてくれって?
あなたお名前は?お勤めされてるの?
お休みは何をされてるのかしら?

はぁ、田中みどりですけど、
休日はパラグライダーを…

まぁ、パラグライダー、
危ない趣味をお持ちだこと!
生け花をおやりなさいな。
宅では代々女は生け花をすることに
なってるざますのよ。

私、まだ嫁じゃないんですけど…

…ぼそぼそ…ママ…

えっ?なぁに、かずおちゃん。
スリーサイズを聞け?
それはママでも聞けないわ。
ふーん、あなた見たところ
70-60-80ってところかしらね。
カップはいかほど?

失礼ね!
だいたい私はあなたとお話してるんですか?
息子さんとお話してるんですか?

もちろんかずおちゃんざます。
かずおちゃんはシャイざます。
私が間にたったほうがスムーズざます。
宅は代々名家で莫大な財産も
受け継いでいるざます。
悪いお話じゃなくってよ。

息子さんと話をさせてください!
あなたね、
お母さんに話をさせて恥ずかしくないの?

…ボショボショ…ボショボショボショ…
ごにょごにょ…

だから、かずおちゃんはシャイざますって…

お母さんは黙っていてください!
私は息子さんと話をしてるんです。

まぁ、気の強いおなごだこと!

直接お話ができないような人とは
お付き合いできないわ。

まぁ!かずおちゃん、こんな人やめましょう。
ママがもっといい人見つけてあげる。
あら?かずおちゃん?どこにいったの?

息子さんならとっくに
あちらの方向に歩いていきましたよ。
私も失礼します。

あらま、かずおちゃん、かずお?
ママのそばにいなきゃだめじゃないの!
かずおちゃん!