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第十一回
いらちの愛宕詣り
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(神使)の土鈴【愛宕神社/京都市、右京区】
 「伊勢に七たび、熊野に三度、愛宕さんへは月詣り」という歌で有名な愛宕山。落語「いらちの愛宕詣り」では、あわて者の喜六が「いらち」な性分を直してもらおうと、アチコチうろうろしながらも愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社に、たどり着く。それにならって落語気分で登りだしたが、ここは古くは修験者の行場であり、登り坂ばかりが延々と続く。急ぐとすぐに息が切れるので「いらち」にならずに、ゆっくりと歩くしか方法が無いのである。
 やっとのこと到着すると、社殿の彫り物にも有るが、お使いが猪という事が納得の風景が広がる。明治の神仏分離以前の、神仏習合時代は愛宕権現を祀る白雲寺として知られたという。山岳修験者を神格化した愛宕太郎坊天狗という天狗伝説まである。下りのルートにある月輪寺は、その白雲寺と関係が深く、空也・法然ゆかりの寺であるという。しばらく下ると空也が修行をしたとされる、空也滝がある。ここまでくると京の町までイメージがやっと繋がった。そしてこんな遠くまで、弁当もなく歩いて帰った、あわて者の喜六はほんとはすごいと思う。
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